伊勢湾周辺の国道の変遷

2012年05月26日 08:47

前回更新にて国道42号の三重県区間の更新が完了しましたが、各ページでも触れたとおり国道42号は色々と変遷をたどってきた路線でもあります。ちょっと歴史的な経緯を個々で整理してみようと思います。

(1)1953年当時
新道路法により一級国道・二級国道が出そろった1953年当時の国道配置です。
ここで関係する国道は以下の通りです。

 一級国道23号(四日市市→伊勢市(内宮))
 二級国道167号賢島宇治山田線(阿児町→伊勢市)
 二級国道170号和歌山松阪線(和歌山市→松阪市)

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 最大のポイントは、1953年当時には国道42号というものは存在せず、現在の国道42号ルートは二級国道の「国道170号」だったというところでしょうか。国道23号も名四国道区間である豊橋市→四日市市の区間はまだ含まれていないほか、現在は渥美半島を走っている国道259号はまだ登場してきていません。

※念のためですが、「伊勢市」は1954年末までは「宇治山田市」、阿児町も1954年末までは「神明村」です。また、「二級国道167号賢島宇治山田線」は1960年の政令改正により市町村名が整理され、「二級国道賢島伊勢線」に名称変更されています。

(2)1959年4月 政令改正

 二級国道170号和歌山松阪線(和歌山市→松阪市)廃止
 一級国道42号(和歌山市→津市)追加

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 紀伊半島周りの国道が、二級国道から一級国道に昇格することになりました。これに伴い、国道番号も170号から42号に変更されます。ただ、終点が松阪市どまりでは一級国道の指定要件上まずかったようで、県庁所在地である津市まで延長され「和歌山市→津市」の路線となりました。一応、松阪市→津市の区間は国道23号重複です。個人的には、国道42号ルートとしてはこの時のものが一番スッキリしているように思います。

(3)1963年4月 政令改正

 二級国道259号鳥羽豊橋線(鳥羽市→豊橋市)追加

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 戦前までの渥美半島には第十五師団が位置していた関係で軍事国道特六号・特七号が指定されていましたが、戦後の渥美半島は国道空白地帯となっていました。この1963年4月の政令改正により、渥美半島の北側を縦貫する国道259号が指定され、豊橋市と渥美半島先端の伊良湖岬までが一本の国道で結ばれることとなります。実際のところは、伊勢湾を横断して鳥羽市まで行く国道となっていましたが…。

(4)1965年4月 道路法改正

 この時に一級国道・二級国道の区分が廃止されて「一般国道」に統一されますが、路線そのものは変わらずでした。

(5)1975年4月 政令改正

 国道23号(豊橋市→伊勢市(内宮))追加路線指定

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 四日市市から伊勢市までの国道であった23号について、名四国道区間をはじめとする豊橋市→四日市市までの区間が追加され、新たに「豊橋市→伊勢市(内宮)」の路線となりました。これにより、国道23号は「伊勢神宮までを結ぶ国道」という位置づけに加えて、「伊勢湾岸道路」という性格も加わります。

(6)1993年4月 政令改正

 国道42号(浜松市→和歌山市)追加路線指定

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 1993年4月というと、やたらめったらな酷道が乱立した政令改正が行われた年でもあります。
 国道42号もこのタイミングで国道区間の変更が行われましたが、まずは終点付近の「松阪市→津市」を廃止し、「松阪市→伊勢市→鳥羽市」の区間(国道23号重複→国道167号重複)に変更されて津市は経由しなくなりました。更には伊勢湾を横断して「鳥羽市→渥美町→浜松市」のルートが追加されて何と和歌山市から浜松市までを結ぶ長大路線に生まれ変わり、更には起終点が入れ替わって「起点:浜松市→終点:和歌山市」という国道路線に変更されました。

 渥美半島には元々は半島の北側を経由して豊橋市に至る国道259号存在したわけですが、今回新たに指定された国道42号の渥美半島区間は半島の南側を経由していくため、渥美半島区間の大部分では国道259号とは別の区間を走っていきます。


 小さな変更、大きな変更を繰り返した伊勢湾の国道路線ですが、ひょっとしたらまだ小幅の改正は起こるかもしれません(?)


※念のため付け加えると、図中の「阿児町」は2004年10月に「志摩市」となり、「渥美町」は2005年10月に「田原市」となっています。

※白地図はこちらのサイトのものを利用しました。
 【世界地図|SekaiChizu】様 http://www.sekaichizu.jp/
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