昭和三年四月二十日秋田縣内務部長通牒

2008年11月30日 10:04

秋田県公文書館で見つけた文書。
「通牒」とは、行政法体系で言う「通達」のことでありまして、法律の解釈や実際の運用を知らせる文書のことを言います。まずは原文を。

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秋發土第四八號
 昭和三年四月二十日 秋田縣内務部長
各市町村長殿
市道、町村道ノ路線認定、變更廢止ニ關スル件

道路法第五十二條但書ノ規定ニ依リ監督官廳ノ許可ヲ受クルコトヲ要セサルモノニシテ尚認可申請ヲナス向往々有之候處斯クテハ事務煩雑ニ亘ルヲ以テ爾今左記事項ニ關シテハ認可申請ヲ要セサルモノトシテ御處理相成度爲念通牒候也



一、鐵道停車場又ハ港津ノ異動ニ伴ウ路線ノト變更又ハ廢止
二、耕地整理ニ伴フ路線ノ變更又ハ廢止
三、鐵道又ハ軌道敷設ノ爲必要ナル路線ノ變更
四、市區ノ改正ニ伴フ路線ノ變更又ハ廢止
五、水害、潮害、雪害又ハ砂害ヲ避クルカ爲必要ナル最小限度ノ路線ノ變更
六、勾配又ハ屈曲ノ改良上必要ナル最小限度ノ路線ノ變更


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参考:道路法(旧)抜粋
第五十ニ條
 左ニ掲グル事項又ハ其ノ變更廢止若ハ取消ハ第一號ニ在リテハ行政廳ニ於テ其ノ他ニ在リテハ管理者ニ於テ監督官廳ノ許可ヲ受クベシ但シ主務大臣ハ軽易ナル事件ニ限リ命令ヲ以テ許可ヲ受ケシメサルノ定メヲ爲スコトヲ得

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道路法(旧)に規定する道路について路線の変更・廃止を行う場合は、監督官庁の許可が必要となるわけですが、大まかな内容としては
「道路法(旧)第五十二条但書により、監督官庁の許可が不要となる場合がある。それにも係わらず、認可申請をしてくる市町村があるため、事務が繁雑になってしまっている。次の事項については認可申請が不要だから、ちゃんと事務処理してくれ。よろしく頼む」
と言う意味になっています。(大幅な意訳含む)
旧道路法第五十二条但書によって、上記内容の内務省令(許可が不要となるものの例示)が出されていたんでしょうが、それを再度周知する意味で出された通達でしょう。

当時の道路行政の裏側が見えてくる文書です。
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